天と地とテノチティトラン2

私はロボットではありません

バンドについて

バンドについて、お話しします。

 

俺の人生ではこれまで4回(ユニット的なのを含めると5回)、バンドをやるチャンスがあった。今やってるのも含めて。

 

まず一個目が、高校の文化祭。

 

一年位前から翌年の文化祭に出るために組んだバンド。バンド名も決まっておらず、ライブ1週間前くらいに俺が20個くらい適当に書いたバンド名から「ちくわ」という名前が選ばれた。どんなセンスやねん。てかなんでちくわが混入してるねん。

 

バンプオブチキンに憧れ、おまけにベースのやつに借りたBECKとかいう人生狂わす漫画を愛読してた俺は、何となく文化祭でバンド組んだらそのメンバーとその後も活動を続けていつかはメジャーデビューするもんだろとか思ってた。

 

甘すぎるね。

 

まあ結局、元々4人編成で組んでたバンドに他のバンド辞めて入ってきた5人目のメンバーが他のやつに練習を強要するみたいな感じで空気が悪くなり、俺はギターするためにバンド組んだのにギター外されてタンバリン叩いてたのもあって早く辞めたい気持ちが高まり、文化祭ライブ終了後、即解散した。当日中に。

 

それでもバンドはやっぱ楽しかった。

5人目のメンバーともその後は和解して仲良くなったし今では良い思い出。

 

二つ目のバンドは、大学一回生の時。サークルに入るもそこまで馴染めず、高校の時に一緒にバンドやってたベースのやつにまたやりたいなぁと声をかけたらスタジオ入る?みたいになって、ほなドラム誘おうぜっていうて別のバンドで文化祭に出てて当時高校で一番上手かったドラマーと3人でスタジオに入った。

 

その時つけたバンド名は「バーサーカートリオ」。スーパーカートリオか。足早そうやな。それか全身真っ赤で湯気出てそうやな。バーサク状態か。

 

うちの高校は単位制で、割と他になさそうな授業とかも選択で取れたんやけど、その3人は実は3年の時に「作曲」とかいうクソニッチな授業を受けてた5人のうちの3人だったりする。その授業で3人で作った曲を引っ張り出してきて演ったり、俺が個人的に作ってた曲を演ったりして楽しかったな。

 

録音とか残ってるけど俺の歌が酷すぎる。ベースとドラムは上手い。

 

このバンドもベースのやつが全国ツアー回るようなバンドにヘッドハンティングされて忙しくなったり、ドラムが音信不通(今も)になったりでフェードアウトした。一度もライブできんかったな。

 

三つめ。正直記憶から消したいけど一応書いとく。バンド名はあったけど何となく書かないでおく。スリーピースで俺がドラム。全員初心者。でもナンバーガールみたいな凄みがあった。てかギタボが向井秀徳みたいなやつやった。ごめん。ほんまにごめんな。俺が全て悪い。

 

四つめにカウントするならば、「Barely Seeker」。(スペル合ってるか?)

初めて路上ライブしたのは楽しかったな。ボーカルがめちゃ歌上手かったけど、それでも音楽に生きていく訳ではないんや、ってなんか悲しくなった。残酷だなって思った。俺にその才能があったら、迷うことはなかったのに。たらればやね。

 

そして今、「MABOROSHI FREAKS」をやっている。

 

正直、ヘタクソなバンドやと思う。もっと練習せえよ、って他のバンドに思われてるかも。でもね、違うのよ。バンドって当たり前にできるものじゃないのよ。奇跡みたいな巡り合わせで、絶妙なバランスで成り立ってる。なかなか誰とでもこうなるわけじゃないよ。特に、大人になると生きていくのに精一杯。でも、120%の力を使っても俺はバンドがやりたいんだなって思う。だって俺はバンドが出来る人生に生かしてもらってるんだから。一人で音楽ができる時代に。やっぱりまだ夢見てるんやな。高二の時に読んだBECKバンプオブチキンウィキペディアに。全然形は違っても。というか、他と違うのがまたカッコいいやん。バンドって唯一無二やん。

 

何となく今、「法人」という言葉が浮かんだ。なんか違うけど。個人ではなく集団としての人格を持ってる気がする。バンド。不思議や。

 

今更メジャーデビューどころか有名になりたいとも思ってないし、(親父はミリオン期待してるらしいけど、)出来るだけこのバンドを長く続けられたらというのが願いかな。目標。あとは一曲でも多く曲を形にする。あわよくばサブスクで聴けるようになれば万々歳。

 

でも何よりも、自分たちがやってて楽しい活動にしたいよね。仕事とかでケチョンケチョンになっても、俺には私にはバンドがあるんだぜ、って。バンドをやっているんだぜ、ってね。

 

バンドを組んでいるんだ。

すごくいいバンドなんだ。

 

あの日と同じようにね。

 

ユートピア

ユートピア